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<樹里誕生日> |
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(こんこん) 樹里 「……あの、来ました……」 (おずおずと扉を開けると、笑顔の晴之がそれを迎えた) 晴之 「お、来たな樹里。ほら、こっち座れ」 樹里 「え、あの、何……ですか……?」 秀雄 「樹里ちゃん今日誕生日でしょ? キミの誕生日会だよ」 樹里 「……え……」 あずき「びっくりした樹里? ほらこっちこっち。こっち座って」 輝介 「そんなとこでぼんやりしないで。来なよ樹里」 樹里 「………………」 志帆 「どうしたの樹里ちゃん? いらっしゃいな」 樹里 「…………っ」 辰彦 「とっとと入ってきて座れ。お前のためにわざわざ時間 割いてやってんだぞ。――――泣くなら席着いてからにしろ」 樹里 「〜〜〜っはい……!」 誕生日は何回もすごしてきた。 でも、"ハッピー"バースディはきっとこれがはじめて――――。 |
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「ジュリエットとは呼ばないで」の主人公・新原 樹里(にいはら じゅり)の誕生日です。 「黒龍姫」同様本編が未登場の作品ですが、「ツンデレラ」よりも先に出来たお話で折角誕生日まで 決めてあるし、ということで。 〜作品解説〜 このお話は人によっては不快になるかもしれませんね。 主人公とその周囲の人たちは、多くが児童施設の出身です。 原因は親からの虐待など諸々ありますが、とにかくあまり実の家族にいい思い出がないことが多々。 これは物語開始時に明らかになるのでネタバレしますが、樹里は厳密には児童施設に入っていません。 親からの虐待を受け児童施設に一時的に保護されますがちょっと事情があって入れません。 で、施設の方々が困っているところに丁度よく「娘が欲しい」という夫婦登場。 この夫婦は辰彦――――イラスト左下の黒髪さんです――――のお父さんたちになります。 ただし辰彦もまた児童施設から彼らに引き取られたのでここも関係は義理。 (ちなみにもうひとりお兄さんがいますが、彼もまた養子です) さて、実際に子供になりたいかどうかは本人の意思を非常に尊重する義父たちは、 とりあえず1年、樹里に自分たちのところで暮らしてもらいそれから手続きをするかしないかを 決めようという話をして「仮」の親子状態として樹里を迎えます。 連れて行かれた先で樹里はたくさんの人に出会います。 あずき(イラスト左上)、輝介(イラスト右上)、秀雄(イラスト左中央)、志帆(イラスト右中央)、 晴之(画面右下)、辰彦。 彼らを中心に、他にもいろいろな人たちと出会います。 分類こそ恋愛に入りますが、若槻が描きたいのはどちらかというと人同士のふれあいです。 ただの馴れ合いになってしまうかちゃんとした交流になるかは若槻の腕次第ですが、 なんにしろ、幸せにしてあげたい子達です。 キャラについてやストーリーについてはまた後日にでも語ることにいたします。 ※ちなみにこの作品は「魔法にかけてツンデレラ」と非常にリンクしています。 おそらくその内本編でもちょいちょい合流するかと。 例)あずきと悠一はお友達(空手仲間です) 2011/02/20 |
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<辰彦誕生日> |
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9月6日 樹里 「辰彦さん、あの、これ……」 辰彦 「何だ」 樹里 「今日、お誕生日だから、その、みんなでパーティーの準備したんです。……来て、くれますか?」 辰彦 「……」(スッ) 樹里 「あ……!」 辰彦 「貴重な時間割いてやるんだ。せいぜい旨いもん食わせろ」 樹里 「はい……! あの、いってらっしゃい。お仕事、頑張ってください」 辰彦 「……ああ」 (その頃物陰にて) あずき 「(よぉっしゃー! ボス受け取ったよ招待状!)」 輝介 「(やっぱり樹里に持たせて正解だったね)」 晴之 「(去年までは持たせるのにすら苦労したからなー)」 あずき・輝介「(それは晴(ハル)だからだよ)」 晴之 「(Σ(´д`;)!?)」 |
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この後辰彦より遅くに出てきた運転手(晴之)はがっつり殴られます。(別に辰彦も運転は出来る) 辰彦と晴之は同じ会社勤めです。というか、辰彦はある意味"社長"です。 というのも、彼らが勤めるのは辰彦の父が会長を勤め兄が社長を勤める会社が経営するショッピングモールだから。 辰彦はそこの責任者です。 ショッピングモールの名前は「ガーランド」。モットーは「百店繚乱」。よくないお店はがっつり切り捨てます(( キャラ的には口調等が悠一に似ているところがありますが、 悠一 = ツンデレ 辰彦 = 俺様(天邪鬼気味) って感じです。辰彦のほうが感情表現がストレートですね。 でも手を出すのが早い(殴る的な意味で)のは両方同じ。作者の質が知れますn(ry 何はともあれお誕生日おめでとう辰彦! 2011/09/18 |
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