第1話 「最高(さいあく)の再会」 1
それは私の罪の証。
赤い血溜まりは私を責める。
その中で横たわる幼馴染の喘ぎ声や、その中で立ち尽くす『ソレ』の笑顔は、まるで遠くの出来事。
私は知っていた。
いつかこの日が来ることを。
『ソレ』の存在を聞かされたその日から、この日が来るのを待ち焦がれてすらいたかもしれない。
『ソレ』は形を成した影。
否定出来ない人の罪。
受け入れたのなら、楽になれるだろうか?
そう思って罪なる影に伸ばした小さな両手が、私の運命を変えることになる。
瞬きの後、視界を切り開いたのは赤い光。
闇に伸ばした手は光を掴み、光に向けた双眸は闇を映す。
私はその時、希望と絶望を同時に手にさせられた。
私はその日から、『咎人』となった――――。